現役アニメーター向け

「褒められたい絵描き」と「褒められたくない絵描き」

世の中には褒められたい絵描きと、褒められたくない絵描きがいます。

褒められたくない絵描きの心理とは?

その気持ちと対処法を考えてみました。

 

以前ツイッターで

「絵を描くのが辛くなった人は褒められる事で絵を描くモチベーションが上がってまた描けるようになる」

という内容のツイートをしたところ、大変反響がありました。↓

 

肯定的な意見も否定的な意見もありました。

多かった意見を大きく分けると以下の4タイプ。

・褒められると嬉しい

・褒められたいけれど、褒めてくれる人がいない

・褒められる為に描いてるわけじゃないので、褒められても嬉しくない

・褒められても、素直に受け取れないので嬉しくない

 

これらのタイプ別対処法を考えました。

参考にしてみてください。

①「褒められると嬉しい!」という人

「褒められて嬉しい」というのは実は当たり前のようで、そうではない人もたくさんいます。

とても大切な感情です。そのまま描き続けましょう。

 

「褒められて嬉しい」という感情が次作品のモチベーションに繋がり、延々と作品を生み続けられます。

それによって作品のクオリティも勝手に上がっていき、ファンも勝手に増えます。

 

「クオリティ」「ファン獲得」を目的に絵を描くようになると、「褒められて嬉しい」という感情が薄れていきます。

 

そうすると褒められても、

ただ褒められても何の足しにもならない

と考えるようになってしまいます。

 

「褒めてくれる人」と「褒められて嬉しいという感情」を大切にしましょう。この二つが満たされているのは奇跡的なことです。

②「褒めてくれる人がいない!」という人

 

褒められたいけれど、自分には褒めてくれる人がいない!

褒めてくれる人なんかどこにいるんだ!

 

褒められたいのに褒められない場合は「褒められやすい場所や人」を探すと良いです。

ひたすら絵を描くことに打ち込み、自分を追い込んで修練に励むのも悪い事ではありませんが、自分にあった「環境」を探すのも同じくらい大事です。

 

やり方としてまず、自分の1番得意なジャンルの絵を描きます。

「人気のあるジャンル」ではなく「得意なジャンル」を選ぶことが大事です。

 

そしてその種類の絵を好きな人が集まる場所を探し、絵を見て貰います。

友達や家族、部活やサークル、ネット、コミケ、ツイッター、ピクシブ、インスタグラム、フェイスブック、どこでも誰でもいいです。

 

例えば「ツイッターでは全く褒められないのに、ピクシブでは褒められる」

ということはよくあります。

「今所属しているグループ、組織」以外の人に見て貰うと、案外褒められたりします。

路上ライブをやっているミュージシャンを想像してみてください。

絵をネットに上げて見てもらうことはコレに似た行為です。

 

路上でパフォーマンスをしていて、1人でも足を止めてくれたら十分凄いことです。

(これがツイッターでいう「いいね」のようなもの)

 

しかし、ネットには当たり前のようにプロも混ざっており、対等な立場で作品を発信できてしまいます。

それがどんどん目に入ってくるので、無意識的に自分と比較してしまいます。

 

「テレビの音楽番組に出ているミュージシャン」と、「路上ライブをやっているアマチュア」が同じ場所、環境で曲を披露できる。

それがネットです。

モノ作りをする人はこの良さと恐ろしさが解ると思います。

 

・プロと同じ発信環境で自分の作品を売り込めるチャンス

・プロと比較されてしまうという恐怖

この両面があるのです。

さらに「絵描きは他人の絵を褒める敷居が高い」ということも覚えておくといいです。

 

自分の画力を基準に上下を考える人が多く、見る目が厳しかったり嫉妬心から褒めてもらいにくいのです。

なので絵描き仲間だけではなく、絵を描かない人に見てもらう機会があると褒めてくれることが多くなります。

 

今褒められないということは今いる場所には褒めてくれる人がいないか、もしくは「褒めて貰いたいという気持ち」が伝わってないかです。

素直に「褒めて!」というと案外褒めてもらえたりします。

 

どちらにしても、褒めてくれる人が必ずしもそばにいるとは限りません。

なので褒めて貰いたい場合は自分から「褒められやすい場所」を求めて動く必要があります。

③「褒められる為に描いてるんじゃない」という人

褒められても絵が上手くなるわけじゃないから嬉しくない

自分のために描いてるから他人の意見は関係ない

などの意見もあります。

上記の「褒められると嬉しい人」でも言いましたが、絵のクオリティを目的にしている人に起こりやすい感情です。

 

ただ、こういう人が満足感を得られるのは「制作した作品に自分自身が納得するかかどうか」なので自分で自分を褒めてあげるしかありません。

 

注意点としては、自分を褒める権利を持つのが自分一人なので「自分で自分を褒めれなくなった時は一気に病みやすい」ということです。

私の友人もこのタイプで、自分の作品に満足できずそれでも創作や仕事に打ち込んだ結果うつ病になりました。

 

そんな時は一旦描くのをやめましょう。

いつだって心を守るのが最優先です。

 

足を骨折した時に歩いたり走ったりしないように、心も痛んできたら休ませるのが1番です。

④「褒めて貰っても素直に受け取れない」という人

自分が下手なのは自分が良く知ってる

どうせお世辞だ、嘘だと疑ってしまう

などの意見もありました。

 

このパターンになる主な原因は「自信の無さ」です。

この場合はむしろ人に絵を見せないというのもアリです。

この状態は良い事ですら悪い方へ考えてしまうので、何もしないのも大事です。

 

また、人から「上手いね」「良いね」と褒めてもらった時は反射的に否定せず、「ありがとう」と返すクセを普段からつけておきましょう。

褒められることを受け入れやすい体や心にしておくのも大切です。

 

もしくは匿名性のある場所で絵を公開することです。

例えば「ツイッターやピクシブなどで知り合いに知られていないアカウントを作り、

絵を発表する」などです。

このとき「自分が本当に好きなもの」を描くのが大事です。

もしくは普段描いているのとは違うタイプの絵にチャレンジするのも良いでしょう。

 

これは実際に私がやった方法なのですが、効果がありました。

今までは「友人や家族に見られる」というブレーキがかかっていたものが外れ、

「自分が本当に描きたいもの」を見つけることが出来ました。

その結果、それ以前よりも評価されるようになり自信が戻りました。

 

自分のプライベートを全く知らない人からの誉め言葉は、純粋に絵だけを見て評価してくれるので大変有意義です。

最後に

絵だけに限らず、どんな業界でも「褒められる」ということは重要です。

しかし怒って育てる文化が根付いていることもあり、指導者はなかなか褒めてくれません。

 

だからこそ、「良い」と思うことがあったらこちらから積極的に褒めましょう。

積極的に褒め、褒められていくサイクルが広がればクリエイターの世界ももっと身近で楽しいものに発展していくでしょうし、そうあってほしいと私は願っています。

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元アニメーターの経験を元に『アニメーターになる前に知っておくべきこと』を伝えます。