業界や会社の話

アニメ業界のイジメ事情

アニメ業界にもイジメがあります。

実際に私の友人はアニメ会社内で先輩アニメーターからイジメに遭い、それがきっかけでうつ病になり退職することになりました。

業種や立場によってイジメの種類も様々なパターンがあると思いますが、

今回は『アニメーターは何故イジメられるのか?』その理由と対処を説明します。

これは決して「アニメーターになったらイジメられるぞ!」と脅したいわけではなく、

もし会社でイジメに遭った時にこのブログを思い出し、「悪いのは自分ではない」ということを思い出して欲しいのです。

イジメは間違いなくイジメる方に問題があります。

『画力の差』でイジメる人たち

イジメは男女関係なく起こります。

その中でも多いのは「画力が高い人」から「画力が低い人」へのイジメです。

必然的に「ベテラン」が「新人」をイジメるということが多くなります。

 

私が現場で一番多く見聞きしたのは「ベテラン女性から新人女性へのイジメ」です。

激しい口調で相手を罵倒し、まるでストレス発散のために怒鳴っているかのようなベテランがたまにいます。

男性のイジメもありますが、私の周りでは男性アニメーターはネット上や知人に愚痴を漏らすという「陰口タイプ」が多い印象です。

あとは単純に「自分のことにしか興味がない」というパターンも多いです。

悪意を直接ぶつけるだけの体力、気力が無いだけかもしれません。

 

様々なパターンのイジメがありますが、アニメーターの場合は「画力」によってイジメが起こりやすい。

「絵が自分より下手」という理由で人格攻撃をする人たちや会社、現場は実在します。

幼稚な大人たち

アニメーターには「幼稚な大人」が多数います。

精神年齢が小学生のような人たちがたくさんいるのです。

その幼稚さゆえに素晴らしい作品が出来上がるという一面もあるので、それ自体を批判するつもりはありません。クリエイターには必要な部分なのかもしれません。

しかしその幼稚さはあくまで『作品作り』に有益なのであって、『人付き合い、仕事付き合い』においてそばにいる人には有害で、致命的な被害を受けます。

 

アニメーターのイジメは非常に幼稚で、小学生的です。

・自分のほうが絵が上手い→だから自分は偉い。

・こいつは自分より絵が下手→たからこいつは自分より格下だから何をしてもいい。

というような振る舞いをします。

 

小学生が自分と他人に優劣をつける際に例えば「運動神経」を引き合いに出すように、アニメーターは「絵の上手さ」を引き合いにして優劣をつけようとします。

これでは小学生が体育で跳び箱飛べない子をイジメるのと同レベルです。

 

それでもここが小学校ならたくさんの逃げ道(選択肢)があります。

「運動がダメでも得意な勉強を頑張る」であったり、「歌を聴くのが好き」「ゲームが上手い」マンガ読むの大好き」「絵を描くの好き」などの自分の得意なことや好きなことを探し、それに熱中すればいいのです。

 

しかし、アニメーターはこの「絵が得意」な人間が集まり、上手い絵を描くことで評価される組織です。

絵を否定されると心の逃げ場がどこにもなくなってしまうのです。

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絵に対するプライドが大きい人ほど傷つく

アニメーターには

・自分の絵に自信がある人

・自分には絵以外なにも無い、と思い込んでる人

が多くいます。

共通しているのは『絵を描ける自分』にプライドを持っている、ということです。

 

こういった人たちにとって、自分より絵の上手い人から「画力の差」を理由に攻撃されると大きなダメージを負います。

「画力」という自分のプライドを刺激される上に、イジメをする人の絵が上手いと言葉に説得力が付いてしまい、攻撃を避けることが出来ず直撃してしまうのです。

この業界は良くも悪くも絵こそが全てですが、これは悪い部分です。

 

『絵が上手い人たち同士であるのに、わずかな画力の差で優位に立った気になり暴言を吐いたりや理不尽な攻撃をしかけてくる』それがアニメーターのイジメです。

それも作品の品質向上の為ではなく悪意やストレス解消の為によって、です。

 

しかし『絵が全て』であるこの業界においては「自分より絵の上手い人から言われる言葉」というものは絶大な攻撃力とダメージがあります。

例えそれが的外れな人格攻撃であっても、

本当に自分が悪いのか?でも確かに自分の方が下手だしなあ・・・

と、自分の考えに自信を持てないのです。

 

こうなると「自分は悪くない」という言い訳を自分自身に出来なくなってしまい、絵が上手い人からの攻撃が直撃してしまうのです。

『自信を失う』という後遺症

私はアニメ業界ではイジメに遭いませんでしたが、小学校、中学校、高校とイジメに遭いました。

(私が絵を描き出したのは大学からなので、このイジメは絵とは関係がありません)

イジメは受けている最中も苦しいのですが、終わった後も苦しみが続きます。

その後遺症の1つに「自信を失う」というのがあります。

自分の思想や行動を周囲から否定された経験から、自分に自信が持てなくなるのです。

 

私は自分に自信を失った替わりに絵を描きました。

自分の好きなものに熱中し、共通の趣味を持つ友人が出来たことで、『絵を描く自分』を否定せずにいられたのです。

 

しかし、アニメーターによる「絵が自分より下手」というイジメの場合。

これはつまり『絵を描く』ことによって生きてる人たちに対し、『絵は上手くないといけない』という呪いをかける行為です。

絵を仕事にしている人間にとって、絵を否定されると『絵を描く自信』を失ってしまいます。

絵描きが絵の自信を失ったらおしまいです。

 

アニメーターは絵を描いてそれを人に見せ、評価と賃金をもらう立場です。

そのアニメーターが自分の絵に自信を失うということは、絵を描く「理由」を奪われるということです。

自分にとって絵というものの存在が大きいほど、もしくはプライドが高いほど傷は深くなり、絵を描く自信もなくしてしまいます。

 

「絵描きから絵を描く理由を奪う」という事は「絵描きの命を奪う」ということです。

それがアニメーター同士によるイジメの恐ろしいところです。

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イジメからは速やかに距離をとる

「イジメられる側にも責任がある」なんてことを言う人もいますが、

私は間違いなく「イジメる側が悪い」と思っています。

さらに言えば悪いというより「イジメる側には論理が通じない」といった感じです。

 

もしアニメーターになってイジメに遭ったなら、絵が嫌いになる前にすぐにその場を離れたるべきです。

論理が通じない相手には「避ける」しか対処がないからです。

山でクマに遭ってしまったのと同じで戦うのは無謀だし、死んだふりをしても食べられます。違うのは「逃げても追ってこない」という部分です。

そういった人はあくまで自分の手の届く範囲、もしくは画力が武器になる場所でしか攻撃してきません。

 

アニメーターは転職や復職のハードルが低いので、休職ももっと気軽にしていいと思います。

これは『絵こそ全て』のアニメ業界の良いところです。

職場を変えたとたんに仕事環境や精神状態が改善されることもよくあります。

「絵の上手さ」なんかを理由にイジメてくるような人がいる環境でまともな精神でいられるはずは無いですし、まともじゃない精神で絵が描けるはずがありません。

 

絵が大切であればあるほど、それをないがしろにするような業界、会社、人間の中に一瞬もいるべきではありません。

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元アニメーターの経験を元に『アニメーターになる前に知っておくべきこと』を伝えます。