お金の話

アニメーターを目指す場合、貯金はいくら必要か?

アニメーターという職業において、お金の問題は切り離せません。

収入が低いからこそ、収入について詳しく考え、知る必要があるのです。

その中で「貯金はいくらあれば大丈夫なのか?」という問題についてまとめました。

自分がいくら稼げるのかを知る

「アニメーターを目指すならば親の支援か、貯金が必要だ」

とよく言われます。

貯金が必要と言われるのは、ほとんどの場合収入だけでは生活できない期間があるからです。

 

なので「貯金がいくら必要か?」を知るためには、

まず「いくら稼げるのか」を知る必要があります。

 

そのためにはアニメーターの仕事をシミュレート(模擬的に体験)します。

試しに「動画」を書いてみるのです。

 

 

まず、日曜日などを利用し、1日中「仕事」をできる日を作ります。

1枚200円だと仮定し、1日何枚描けるか試します。

 

朝10時に出社したとして作業スタート、途中ちゃんと昼食を取り18時でタイムアップ。

タイムアップの時間は変えても大丈夫ですが、

翌日も同じ作業があることをしっかり考えて決めて下さい。

 

つまり本当にアニメーターになったつもりで1日を模擬体験するのです。

 

これは必ず実際にやってみてください。

 

自分ならこのくらい出来るだろうな

ではダメです。

こればっかりは実際にやらないとわかりません。

 

そしてそれを1か月の日数でかけてください。

日曜を休みと仮定したら26日。

なので例えば1日10枚描けたら10枚×26日で260枚

月に260枚です。

 

200円×260枚=52000円

つまり月収52000円です。

 

会社によっては動画マンには固定給+出来高という所もあります。

そのあたりは自分の行きたい会社を調べて下さい。

 

こうして、

「自分は動画マンとして月収いくら稼げるのか」が、おおまかに解ります。

アニメーターの仕事がどのくらい疲れるかを知る

1日にどれくらい働けるのか?ということをシミュレートをすることで、

アニメーターの仕事の疲労度も体験できます。

 

このシミュレートをやったと仮定して話を進めます。

 

アニメーターになると、1日中ほとんどの時間を仕事に費やします。

そしてそれが何日、何年も続きます。

 

多くの人が現場に入って初めてこの疲労を体験します。

しかしこれは会社じゃなくても出来る作業ですので、体験しておくべきです。

 

作業スピードがあればお金は稼げるので、仕事以外の時間を持てるようになります。

その時がくれば「1日中仕事」という状態からは抜け出せますが、

多くの人は退職するまでそのままです。

 

アニメーターは絵の上手さだけではなく、

そんな日々の生活に耐えるだけの体力、根気、集中力、仕事への興味が必要です。

 

繰り返しますが、

必ず実際にやってみて下さい。

会社に入って商業アニメを作りたいならば、いつかはこの体験をすることになります。

 

・・・これでようやく自分がアニメーターになった時に、

1日でどれくらいの疲労と稼ぎを生むかを知れます。

 

このデータがないと「どれくらい働けるか」がわからないので

「どれくらい稼げるか」もまたがわからないのです。

生活費はいくらかかるのかを知る

次に必要なデータは生活費です。

生活するのに月いくらかかるか、厳密に計算してください。

自分にとって必要なものであれば、娯楽などの遊びの費用も忘れずに足してください。

 

とってもめんどくさい事ですが、収入が少ない人はこれが解っていないと一気に生活が破綻します。

 

私がアニメーターになり、東京で一人暮らしをした時に必要な生活費をまとめた記事がありますので、

そちらを参考にしてみて下さい。

収入-生活費=貯金額

いよいよ貯金額の話になります。

アニメーターをやっていると、収入が生活費に届かないことがあります。

親などからの支援が無い場合、そのために貯金が必要になります。

 

なのでシミュレートした収入と、計算した生活費の差額分が、必要な貯金額の目安になります。

 

当たり前のように「収入が生活費に届かない」と言いましたが、これは職業としては「異常なこと」です。

そのことはしっかり覚えていてください。

 

長くアニメーターをやっていると、これが「普通のこと」だと感じ始め、

次第に「仕方のない事」だと思うようになります。

 

アニメーターとしては現状仕方がないかもしれませんが、

いち社会人として、生活できないような賃金の社会を受け入れてはいけません。

どうか決して忘れないでください。

 

収入と生活費をシミュレートし、足りない部分を補うのが貯金額になります。

貯金額は引き際で決まる

今までの計算は、あくまで1か月に必要な貯金額を割り出すためのものです。

しかしアニメーターの借金生活が1か月で終わらせるのは難しい事です。

 

「必要な貯金額を知りたい」ということは、

「いつまで、収入が生活費以下の生活を受け入れるか」を決めるということです。

 

もちろん貯金額が多いほど猶予が伸びますがし、貯金は多いにこしたことはありません。

しかし「貯金がなくなるまで収入が少なくても構わない」という甘えに繋がりかねません。

 

かといって貯金が少ないと「一刻もはやく収入を増やさないと生活出来ない」心への負担は計り知れません。

 

重要なのは貯金額の大小ではなく、

自分に必要な貯金額を把握し、その金額を持っていることです。

 

「○年までに生活費も稼げないようならば辞める」

という自分の引き際を考えておくことが大事になります。

 

アニメーターは特にそうですが、人は締め切りが無いと問題を先送りにしがちです。

なのでアニメーターという職業自体に、締め切りをつけるのです。

最後に

アニメーターの収入は体と心を酷使してさえいれば、かろうじて生活できてしまいます。

それゆえに無計画に働き続けてしまうと、

仕事に追われて10年、20年はあっというまに過ぎます。

 

そして30歳、40歳になったときに、

いよいよ貯金が無くなり生活費が稼げないという事態もありえます。

 

実際に私は貯金を切り崩しながらアニメーター生活をしていましたが、

ジワジワと貯金は減っていき、30代でついに貯金が底をつきました。

 

その後は仕事量を増やしてなんとか生活していましたが、

このような失敗をこれからアニメーターになる人には味わって欲しくありません。

 

今アニメーターを目指し、お金に不安のある人は、

「何がなんでも続ける!」という根性論だけでなく、

「状況に応じて一旦辞める」という柔軟性をもって欲しいのです。

 

辞めることを「負け」「逃げ」と敬遠せず冷静に向き合ってください。

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アニメ業界で得た知識や情報、自分の考えを伝えるためにブログを書いています。 アニメーターやクリエイターに技術の修練より大切なことを伝えたい。