アニメ業界について

アニメーターにはインプットの時間が無い(2)

アニメーターにおけるインプットの大事さとアニメ業界の問題を書きました。

その1の続きになります。

その1はこちら↓

 

他のプロの業界とアニメ業界との比較

給料の高さやシステムはひとまず置いておき、

ここでは「時間」をテーマに話を進めます。

 

例えばプロのスポーツ選手は、試合に出るだけが仕事ではありません。

試合のない日は「休息」か、「練習」をしています。

これも大事な仕事の一つなのです。

 

健康な体を維持し、さらに技術を高めた選手同士が競い合うことがプロスポーツ選手の仕事。

つまりそのための「休息」と「練習」は1流の技術を維持、昇華するために必要なことなのです。

 

ここでいう「練習」が選手のとってのインプットにあたります。

プロで既に技術が高いからといって、練習しないスポーツ選手はいないのです。

 

スポーツに限らず、一流の技術や専門性を持つ職業は多くがこの形態です。

囲碁、将棋などもプロはインプット無しに対局したりしませんし、

歌手、ダンサー、アイドルなども、プロになってもステージ外でレッスンを積んでから本番に挑みます。

アニメーターは恐ろしい事に「休息」も「練習」も取る時間がほぼ無いのです。

 

 

アニメーターになってから成長するのは難しい

アニメは工業製品か芸術作品かという論で話は変わると思いますが、

ここで言いたいのは

「一流の技術を維持したり育てたりすることは、現状のアニメ業界では難しい」

ということです。

 

もちろん一流のアニメーターはいますし、

アニメーターになった後に頭角を現した人もいます。

問題はそのような人がアニメ業界に現れる確率が低くなってしまっている点です。

 

その結果会社は即戦力を欲しがり、経験者を拘束料を出して奪い合ったりします。

そしてインプットする時間が取れないので、

入社時にすでに上手い人がそのまま生き残るだけの業界になっています。

 

練習する時間が取れれば、成長し活躍するかもしれなかった「可能性たち」があまりに多く、

日の目を見れずに去っていくのが残念でありません。

 

もちろん、時間が無い中もインプットを繰り返し、一流の技術を持つアニメーターもいます。

しかしそれはその個人の「努力」が凄まじく「運」が良かったという偶然のようなものです。

 

アニメーターやアニメ業界を成長、発展させていくならば、

偶然の天才の発生を待っているようではいけません。

 

一般的には「才能」は発見し、保護し、計画敵に育てなければ、

芽を出すことは無いのです。

 

仕事以外のインプットは必須

仕事から学べることはもちろんたくさんありますし、

仕事からでしか学べないような貴重な経験値もあります。

 

しかし、それだけではどうしても限界はあるし、

仕事以外からでしか学べないこともあるはずなのです。

 

これは私の経験則ですが、仕事以外でインプットしたものの方が圧倒的に身になります。

仕事中に上手い絵を100枚見ても、絵は上手くなりません。

自主的に上手くなろうと考え、勉強し、実践することで上手くなっていくのです。

 

練習で出来ない事は、本番でもできません。

だからこそ、仕事以外からのインプットは、とても大事なのです。

 

「アニメーターになれば、仕事をしているだけで絵が上手くなれる」

と思っている人がいるかもしれません。

しかし実際は仕事以外の時間こそ大事です。

 

アニメーターには仕事以外の時間はほんの僅かしかありません。

なのでアニメーターとしての成長を求めるならば、

その僅かな時間を有効に使う必要があるのです。

 

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bebe
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アニメ業界で得た知識や情報、自分の考えを伝えるためにブログを書いています。 アニメーターやクリエイターに技術の修練より大切なことを伝えたい。